合成カンナビノイドの健康被害 -規制対象外のHHCH成分が問題に-

合成カンナビノイドの健康被害 -規制対象外のHHCH成分が問題に-

11月4日(土)、東京・小金井市で開催された「武蔵野はらっぱ祭り」にて、強い精神活性作用を持つ物質「HHCH」を含むグミが配布され、10代から50代の6人が体調不良を訴えて救急搬送される事件が起こりました。

配布したのは来場していた40代男性と見られており、搬送された方々は何も知らないままグミを食べた可能性が高いとされています。

この事件は各メディアや地上波にも取り上げられ、大きな問題となっています。

参考記事

弊社もすでに注意喚起をさせていただきましたが、この記事ではHHCHの問題点について詳しく解説していきます。

HHCHの危険な問題点

十分な研究がされていない人為的に合成された物質である

HHCHは、違法薬物である大麻の成分THCの構造に似せてつくられた新しい物質で、流通している原料は人為的に合成されています。

いわゆるTHC代用品として流通した脱法ドラッグになります。

そのため、代表的な大麻の成分であるCBDやTHCと比べて、安全性に関する十分な研究がされていません。

医学論文データベース「PubMed」によると、CBDは累計約11,500本、THCは累計14,000本の論文が投稿されているのに対して、HHCHは累計7本しか投稿されていません。

このことからも、HHCHなどの合成品が人体にどのような影響を及ぼすのか不明な点が多すぎることが分かります。

HHCHの研究論文数の推移。2023年11月時点では計7本。

CBDの研究論文数の推移。2023年だけでも1,230本、合計で約11,500本が投稿されている。

THCの研究論文数の推移。2023年だけでも923本、合計で約14,500本が投稿されている。

THCよりも強力な精神活性作用を持つ?

HHCHは、すでに指定薬物として規制されているTHCHに水素(H)を付加して合成された物質です。そのため、THCH様の強い精神活性作用があります。

THCとこれらの物質の化学構造を比べると、アルキル側鎖という部分において、THCは5つの炭素原子を持つのに対し、THCHやHHCHは6つの炭素原子を持ちます。

一般的に、このアルキル側鎖の長さは物質の脂溶性(脂肪や油への溶けやすさ)に関係しており、この長さが変わることで代謝される速度や受容体への親和性などの薬物動態も変わります。

そのため、THCよりもアルキル側鎖の長いTHCHやHHCHは、THCよりも強い精神活性作用や持続時間を持つ可能性が高いとされています。

参考:A novel phytocannabinoid isolated from *Cannabis sativa* L. with an *in vivo* cannabimimetic activity higher than Δ9-tetrahydrocannabinol: Δ9-Tetrahydrocannabiphorol

規制をかいくぐった脱法成分

これまで、THC様の強い精神活性作用を持つ合成品は次々と規制されてきました。

・HHC:2022年3月、指定薬物として規制
・THCP:2022年3月、指定薬物として規制
・THCO:2023年3月、指定薬物として規制
・HHCO:2023年3月、指定薬物として規制
・THCH:2023年8月、指定薬物として規制

しかし、2010年代前半に流行した脱法ハーブと同様、規制されては代わりとなる新しい脱法成分が出回る、という規制と脱法のイタチごっこの状態です。

今回問題となっているHHCHも、今年8月のTHCH規制をきっかけに代替成分として流通し始めました。

不透明な原料と製造環境

販売者や製造業者が原料の成分を正確に把握していないことや、品質管理が不十分な場合が多く見受けられます。

これは、HHCHに限らず、CBD製品も含めたすべてのカンナビノイド製品について言えることです。

※カンナビノイドとは、大麻の成分にみられる特有の構造をもつ物質の総称

既に規制されたTHCH製品では、THCHの濃度をかさ増しするために、より危険な物質が添加されている可能性も指摘されていました。

特に、分析検査証明書(CoA:Certificate of Analysis)の改ざんにより、販売者も製品中の原料の成分を正確に把握できないことが問題となっています。

 

 

C&Hの取り組み

厚生労働省の認可を受けた原料を使用

弊社で取り扱っているCBD原料は、大麻取締法や麻薬及び向精神薬取締法に違反しないことが確認された後、食品輸入の届出を行い、厚生労働省のルールに則りながら通関を行っています。

CBD製品を購入する際は、メーカーや販売元が成分分析表(CoA)などの証明書を公開しているかどうか確認するようにしましょう。

ISO取得工場における製造環境の徹底

RICHILLで取り扱っているCBDリキッドは、ISO 9001を取得した工場にて、徹底した衛生管理の下で製造を行なっております。

※ISO:スイスのジュネーブに本部を置く非政府機関International Organization for Standardization(国際標準化機構)の略称。

国際的取引をスムーズにするために、何らかの製品やサービスに関して国際的な規模で基準を統一するための規格。

第三者機関における成分検査を実施

弊社では、例えばCBDベイプで発生する蒸気に関して、第三者機関・日本食品分析センターにて分析検査を実施し、有害物質(ジエチレングリコール、ニコチン、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド等)を含有していないことが証明されています。

国内唯一のCBD・ヘンプの研究所を設置

製品の信頼性を保証し、安定した品質を継続的に提供するために、研究体制の強化に取り組んでいます。

CBD・ヘンプに関する研究事業を行うラボを設立。また、分析機器などの研究設備を導入し、プロダクトの品質管理や製品開発に役立てています。

製品に含まれる有害成分の有無を検査したり、有効成分の安定性に関するモニタリングを実施したり、カンナビノイドに関する大学との共同研究を行っています。

まとめ

以上、HHCHの危険性と問題点を解説しました。

不明な点や不審な業者については、弊社へお気軽にご相談ください。

皆様の安全と健康を最優先に考えています。引き続き、ご注意くださいませ⚠️

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