CBD、睡眠に効果ある?

CBDについて
CBDとは?
CBD(カンナビジオール)は大麻(ヘンプ) から抽出される成分のひとつで、カンナビノイドと呼ばれる生理活性物質群に分類されます。
医療や健康分野で特に注目を浴びており、研究によると睡眠改善、抗不安、抗てんかん、神経保護、抗炎症、抗酸化、鎮痛などの作用が示されています。
また、依存性がなく、安全性が高いということがWHOの報告書でも示されており、危険な副作用もほとんど報告されていません。
なお、大麻が人をハイにするのはTHCという成分に由来しており、CBDにこのような精神活性作用はありません。
作用
CBDの主な働きには以下のようなものがあります。
- 発作を和らげる
- 睡眠の質を高める
- 炎症を減らす
- 免疫調節をサポートする
- 不安を和らげる
- 強い抗酸化作用を持つ
実際の臨床研究などでは、様々な疾患への治療効果が示唆されています。
CBDの摂取方法
(1)ベイプを使って吸引する
ベイプは電子タバコの一種で、CBDオイルを加熱して蒸気を生成します。この蒸気を吸引することで、CBDを肺から直接体内に取り入れることができます。
CBDの効果を迅速に感じたい場合に有効です。
(2)オイルを舌下に垂らす
CBDオイルを直接舌の下に数滴垂らし、数分間そのままにしてから飲み込む方法です。舌下の血管を通じてCBDが直接血流に取り込まれます。
(3)グミやチョコレートなどの食品を食べる
CBDを含むグミやチョコレートなどの食品は、手軽にCBDを摂取する方法として人気があります。
食品としての摂取は、体内への吸収が緩やかで、長時間にわたって効果が持続する傾向があります。
(4)クリームやバームなどの化粧品を肌に塗る
CBDを含むクリームやバームは、皮膚の炎症や痛みを和らげるために使用されることが多いです。
直接皮膚に塗布することで、CBDは肌の深部に浸透して局所的な効果を発揮します。
睡眠とCBD
日本臨床カンナビノイド学会の研究調査によると、CBDユーザー799名のうち、約66%の530名が睡眠改善を目的に使用していると報告されています。
(出典:日本におけるカンナビジオール製品の使用実態に関する横断調査/ 日本統合医療学会)
医療や健康分野での注目を集めるCBDですが、睡眠には効果があるのでしょうか?
CBDが睡眠に作用する可能性を調べた研究をいくつか見ていきましょう。
【研究】不眠症患者の60%が改善
こちらは、ランダム化クロスオーバー二重盲検プラセボ対照実験という、非常に信頼性の高い実験方法で行われた研究です。
この研究では、不眠症の患者29名を対象に、大麻オイル(CBD15mg/ml、THC10mg/ml)とプラセボを2週間投与して、睡眠レベルを計測。
結果は、大麻オイルを投与されたグループで、睡眠ホルモンのメラトニン値が約30%改善し、平均の睡眠時間も21分増加しました。
濃い青色のボーダーが実験開始前、薄い青色のボーダーが大麻オイルを摂取して2週間後のメラトニンレベルを表している。緑色のボーダーがプラセボを表す。
大麻オイルを摂取した場合、睡眠ホルモンであるメラトニンが増加していることがわかる。
CBDが睡眠に与える影響については、さらなる研究が必要です。
まとめ
CBD(カンナビジオール)は、大麻から抽出される非精神活性の成分であり、睡眠改善、抗不安、抗てんかん、神経保護、抗炎症、抗酸化、鎮痛などの様々な健康効果が期待されています。
依存性がなく、安全性が高いとされており、ベイプ、オイル、食品、化粧品など様々な形で利用することができます。
特に睡眠に関しては、多くのユーザーが睡眠改善を目的にCBDを使用しており、臨床研究でもその効果が示されています。
しかし、CBD製品を使用する際には、個人の健康状態や体質を考慮し、製品の品質や安全性に注意する必要があります。